◆寿司◆
今や世界中で大人気の日本料理のお寿司のお話です。

寿司の歴史を少し見てみましょう。もともとは魚の保存方法のひとつでした。魚を塩漬けにしたのち炊いたご飯と重ねて自然発酵させます。乳酸の働きで魚のアミノ酸が増え旨味が増すのです。寿司に使われたご飯は捨てられていました。

その工法が現在にも受け継がれています。滋賀県の鮒ずしや和歌山県のなれずしとして食されています。通販でお取り寄せもできますよ。
炊いたお米ではなくお酢によってもっと簡単に寿司が作れるようになったのですが、昔お酢はとても高級な食材でした。
お酢が安く大量に生産できるようになったので寿司が身近なものになり、江戸時代には現在のにぎり寿司の形態が生まれました。そして屋台の手軽な食べ物として人気を博しました。

その頃のにぎり寿司は現在の3倍ほどの大ぶりなものでした。現在のような一口サイズになったのは戦後のことなのです。
第二次世界大戦直後、日本は大変な食糧不足に見舞われました。政府はレストランや居酒屋に休業命令を出しました。寿司店組合は「我々はレストランではない。寿司という技術を提供する店だ」と主張し、店側は料金の代わりにお客から生米と寿司の工賃を受け取ることにして開業を続けました。この時からにぎり寿司のサイズが小ぶりになりそのまま現在へと受け継がれたのです。
お寿司はにぎり寿司だけではなく巻きずしや箱寿司や蒸し寿司など様々な形で食されています。日本各地には様々な特色を持ったお寿司が主にお祭りや祝日に特別なメニューとして食されています。
伝統的なお寿司だけではなく現在では手巻き寿司、デコレーション寿司、うら巻き、ジャンボいなり、カリフォルニアロールなどお寿司のバリエーションは無限な広がりを見せています。
