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  • hong9273

◆盆栽◆

更新日:5月8日

 小さな植木鉢に古めかしい小さな木が植わっている盆栽。ただの鉢植え植物とはどう違うのでしょうか?多くの日本人が昔から盆栽を育て楽しんできたのはなぜでしょうか。


 盆栽の発祥は7世紀ごろの中国だと言われています。それが日本に伝わり14世紀頃には日本の絵画の中で貴族が盆栽を楽しむ様子が描かれています。最初は貴族や位の高い武士の楽しみだったのですが江戸時代には一般庶民の間にも広がりました。


 鉢植えは木や花や実そのものを楽しみます。ですので植物が大きくなれば鉢植えも大きなものに変えていきます。いっぽう盆栽は鉢植え全体を自然の縮尺としてとらえたアート作品です。本来なら山野にある植物を小さな鉢で趣のある形に整えながら自然の風景全体を表そうとします。ですから自然の美しさだけではなく厳しさをも表現した見事な盆栽も高く評価されます。

 盆栽を育てる過程では様々なテクニックが使われます。枝を切ったり針金で曲げたりする方法を見ると木がかわいそうだと感じる人がいるかもしれません。しかしこれは木の形を美しくするためだけでなく、小さな鉢という限られた条件の下で樹木が健康に育っていくために不可欠な作業なのです。生き物ですからもちろんすべてが人間の思い通りになるわけではありません。盆栽を育てる人はまるで子供を大事に育てるように毎日細やかな世話をしなければなりません。


 そうして長年の愛情と技術とお金のかかった盆栽は何世代もの人に大切に受け継がれていくものがあります。そういった盆栽の値段は億を超えることもしばしば。樹齢が大きな価値を占めるので高い盆栽の樹齢は数百年だったります。気が遠くなるような話ですが、一般向けにカジュアルに楽しめるミニ盆栽がお手頃な値段で販売されています。


 丈夫で初心者向けの松、紅葉が楽しめるカエデなどの花をつけない葉物盆栽、洋風のインテリアともあわせやすい花物盆栽、実をつけて成長の過程を観察できる実物(みもの)盆栽など好みに合わせて様々な種類の中から選ぶことができます。


 もちろん種や苗から育てることもできます。松や桜などの樹種のなかには、種や苗・鉢・培養土などが一緒になった栽培キットもあるので個別に購入せずに始められますよ。


 盆栽でお部屋の中に”自然の縮尺”を取り込めるって素敵ですね。




 

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